2010年06月14日

四神とデノミネーション

なんたる僥倖か、老公が四神の一を得た。
神を象る白い石盤の欠片で、四揃いの神器の内の一つである。
四神の一を得たというのは、あるいは、天の時を得たと言い換えてもよい。

「余、四神の一を奉じて、王を称する」

老公は困窮に喘ぐ臣民のため、反旗を掲げて独立し一国をなした。
老公、改め老王は国号を定め、ただちに通貨の切り上げを行い、負債の圧縮を試みたが、富裕層の反発により、これは失敗する。
中途半端に行われたデノミネーションにより、国の経済は大混乱に陥った。

外政においても、王を僭称したとして逆賊の謗りをうけた老王は、窮地に追いやられた。
従う臣下も、次々と離反していく。

老王は、豊富な知識こそあったが、その知識は殷時代の遺物ともいえる旧世代のものであった。
知識に優れるという自負ゆえに、建(賢者のこと。誤字だが、原文ママ)も取り入れていなかった。

打つ手打つ手が裏目に出て、老王に心から従う者は、もはや、腹心の臣下二人を除いていなくなった。

老王、腹心二人を呼び、令旨を下した。

「これを手に、四神の残りを集めよ」

老王は腹心二人の内、年上の方に四神の一を手渡した。

「余は失策った。足下たちはゆめゆめ失策るな」

腹心は平伏し、四神を探して旅立った。

やがて、城は落ち、国は滅び、老王は死するところとなった。
腹心たち二人の消息はいまだ不明である。

深層心理に迫る!


posted by ちんぺい at 12:57 | Comment(0) | こんな夢を見た
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